Twitterの新機能『フリート』24時間で消えるツイートとは?【テスト地域拡大中】

  • 2020.6.26
  • 12,250 Views

Twitterが新しいツイートのテストを開始、名称は『Fleet(フリート)』どのような機能で今後どう動いていくのでしょうか? 
特徴、導入された背景、また活用方法の考察をまとめてみました。

『Fleet(フリート)』の3つの特徴


引用:@kayvz

24時間で投稿が消える

今回テストされている『Fleet(フリート)』の大きな特徴は、投稿が24時間で消えるというものです。この機能はSnapchatやFacebook傘下のInstagramといった他のソーシャルメディアサイトで使用されています。

投稿はホーム画面の上部に固定されます。

またリリース直後の今、ユーザーは最長2分20秒(または512MB)のビデオを投稿できるようになります。加えてホワイトリストに選ばれたユーザーは最長10分の動画公開が可能です。

リツイートやLIKEができない

これまでのツイートと異なり、フォローしているユーザーの投稿に共感できたり、投稿を拡散しようとしても、リツイートやいいねができない仕様になっています。

DMでのやり取りに限定される

リツイート機能などで、コンテンツに対してリプライはできませんが、投稿に対しては、DMを使用することでメッセージのやり取りが可能になります。

『Fleet(フリート)』が導入された背景

過去のツイートに悩まされることが無くなる

今回Twittrの共同創業者であり、CEO(最高経営責任者)を務めるジャック・ドーシー氏が着目したのはこの『過去ツイートの削除ニーズ』でした。
多くのTwitterユーザーは何気ない感情や思い付きのアイデアをつぶやく人が多いはず。

・今日はなんだか眠い
・雨が振りそうだから洗濯物干さなきゃ
・〇〇くんカッコいいー!(可愛い!)
・あの番組面白かった
・〇〇さんのアノ行動ありえない…!

気軽にその瞬間思ったこと感じたことを発信する。
どうしても周囲に知ってほしい意見を発信する。
Twitterの使い道として、こういった目的は万国共通です。

しかしフォロワーが増えてきた一般ユーザーや、著名人などの間では発言の影響力が増し、影響力の大きさを恐れて気軽なツイートがしづらくなってきている現状がありました。
(過去のツイートを公的視点からみて良くないとし削除する人も多いのです)

削除に関しても、ユーザーは手動で削除を行うか、定期的に過去ツイートの削除ができるツールなどを使って対応するしかなく、Twitter社へ機能改善を呼びかける声も少なからず上がっていたのです。そこでTwitter社はこのような『削除』に対するニーズを汲み取り、今回『削除できる投稿方法=Fleet』をテストリリースしたのです。

※そのほかにも導入のきっかけは2016年にInstagramで導入されたストーリー機能、その導入後の投稿増加を受け、その成功にあやかる意図もあってテストが始まったとする意見もあります。

※またInstagramのストーリー機能のように投稿を後日アーカイブすることはできません。これはストーリー上に上がったコンテンツが悪用された背景を受けてのこととされています。

『Fleet(フリート)』を使うメリットとは

そもそもの削除ニーズを満たすための機能とはいえ、新たな機能『Freet(フリート)』が導入されることで新たに得られるメリットやSNSマーケティング手法もいずれは確立されていくはずです。下記ではその例と、考察を述べます。

バズりやすくなる?

 ツイートのトレンドに乗る要素は今までこうでした。

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「トレンドはアルゴリズムによって決定され、初期設定では、フォローしているアカウント、興味関心、位置情報をもとにカスタマイズされています。ここ数日や今日1日で話題になったトピックではなく、今まさに注目されているトピックが選び出されるため、Twitterで盛り上がっている最新の話題をリアルタイムで見つけることができます」(※Twitterヘルプセンターより一部抜粋)
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今回テストされているフリート機能では投稿に対して直接LIKEやリツイートはできません。しかし通常のツイートやリツイート機能と掛け合わせて活用することで、意図的に投稿をバズらせるための新戦略が生まれることでしょう。
 
また、一部の研究では、各ソーシャルメディア毎に、投稿の寿命というものが数値化されています。

・Twitter  :18分
・Facebook:4時間
・Instagram:21時間
・Linkedin :24時間
・Pinterest :4ヶ月

Twitterの投稿『ツイート』は、もって18分。

今回紹介された『Fleet(フリート)』は、ホームの上部に24時間投稿が固定されます。

そのためこれまでとは異なるSNSマーケティング手法が新たに確立され、これまでの戦略にも大きく影響を及ぼす可能性があります。

引用:Social Media Cross-Promotion Strategies for Corporate Communication

フォロワーとの会話、ファンとのコミュニケーションが増える

前述しましたが『Fleet(フリート)』に対してフォロワーが返答のアクションを取ることができるのは現状DMのみです。

他者を気にしてリプライできなかった投稿を直接、投稿者へ連絡することができるためフォロワーの獲得やファンとのコミュニケーションを増やし、より円滑にすることができるはずです。

またその他にも、海外でよく行われる『Giveaway(ギブアウェイ)※』と呼ばれるマーケティング手法と、この『Fleet(フリート)』掛け合わせることでユーザーとの交流や起こしてほしい行動をより促進することもできるかもしれません。

※日本では無料プレゼント企画などと呼ばれ、YouTuberがチャンネル登録者を増やす手段としても活用されています。

オンラインサロンにも上手く活用できるかも

今回テストリリースされた『Fleet(フリート)』機能、この機能上にアップされたコンテンツは、アカウントをフォローしないとを見ることができません。

つまりこの機能を逆手にとれば、Web集客用に作成した鍵付きアカウントを使用し、フォローをしてくれたユーザーにのみ特別なプレゼントを届けるといった集客手法が新たに確立することでしょう。

個人の発信力が強くなってきている今、今回の機能が正式に全国リリースされた際は、Twitterを使った新たなTwitterマーケティングが可能になるはずです。

※LINE公式アカウントやチャットボットツールのような、顧客との1to1でのやり取り(マーケティング)に近い。

まとめ

元々『Fleet(フリート)』が使えたのはブラジルのユーザーのみ。またこの地域が選ばれた理由は、過去『Whats UP』というSNSが選挙活動で不正活用された背景からSNSに対して風当たりの強い地域のためでした。

テスト段階かつ、ストーリーズ形式の投稿を好ましく思わない海外ユーザーからは機能は不要だとの批判的な声も上がってはいますが、実装される可能性も少なくはありません。

また、直近2020年6月にインド、イタリアとこの新機能『Fleet(フリート)』が使える地域も拡大の様相を見せています。

SNSマーケティングを使ったブランディングや集客も各企業が取り入れているご時世。
日本でいつリリースされるのかはまだ未定ですが、今後どのように拡大されるかに期待しましょう。

参考:
Twitter Announces Stories Feature, #RIPTwitter Trends Worldwide
Twitter starts testing its own version of Stories, called ‘Fleets,’ which disappear after 24 hours
Twitter Is Testing Out Disappearing Tweets
Twitter brings Fleets, its version of Stories, to India

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山屋 竜之介

デジタルアスリート入社後、半年間、リスティング広告を始めとした10種類以上の広告媒体の知識を学び、運用を実施。業界問わず様々な案件の効果改善に努める。 その後大手広告代理店にて、テレビ局などのクライアントを対象とした案件にて広告運用を実施。自社と他社での広告運用経験を活かし、現在は主に自社サイトやメディアの管理、記事作成などのコンテンツ制作を担当している。

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